ADバン消滅の衝撃! 「日産営業マン」法人顧客流出に直面? 今後プロボックス独走? 法人営業の救世主は何か

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日産自動車は2025年11月にADバンの生産終了を発表。これにより、法人向け商用車市場でトヨタの独走がさらに加速する中、日産は新たな戦略が求められる。EV商用バンの普及や軽バン市場へのシフトが鍵となるが、従来の顧客流出を防ぐための柔軟な提案力が重要だ。

法人営業の新戦略必須

ADバン(画像:日産自動車)
ADバン(画像:日産自動車)

 日産自動車は、2025年11月をもってADバン(AD)の生産を終了することを正式に発表した。

 この決定により、これまで法人ユーザー向けにADバンを提供してきたディーラー営業マンは、大きな提案材料を失うことになる。既存のADバンユーザーに対してはもちろん、新規の提案材料を見つけることが求められる。

 法人営業の定番車種として長年親しまれてきたADバンの消失は、日産の商用車ラインナップにとって痛手となるだろう。今後、国内市場における商用車の勢力図がどのように変化するかが注目される。

法人向け商用車の代替案

プロボックス(画像:トヨタ自動車)
プロボックス(画像:トヨタ自動車)

 ADバンは、ビジネス用途に特化したコンパクト商用バンとして長年愛されてきた。しかし、日産自動車の経営状況や他社とのシェア競争が影響し、市場から姿を消すこととなった。この影響で、日産の商用車ラインナップはますます厳しくなっている。

 現在、日産の商用バンとしては

・NV200バネット
・キャラバン

が残るが、ADバンのような小型商用車がなくなることで、日産ディーラーの営業マンは

「顧客に対する代替案を提示する」

ことが難しくなった。特に、ADバンはトヨタのプロボックスと並ぶ法人向けの定番車種であり、これを取り扱っていたディーラーにとっては、大口法人顧客の流出を防ぐことが重要な課題となる。

 そのなかで、日産ディーラーの営業マンはどのように対処すべきか――。まず考えられるのは、

「軽バンへの誘導」

だ。現在、日産はスズキのOEM車であるクリッパーを軽バン市場に投入しており、ADバンユーザーのなかには「積載量は少なくても燃費がよいほうがいい」というニーズを持つ層もいる。これらのニーズを掘り起こす営業戦略が求められる。

 もうひとつの選択肢は、乗用車で代用する方法だ。しかし、現状ではe-POWER搭載のノートしか選択肢がない。ホンダとの提携が終了したため、フリードのOEM供給は難しく、プロボックスの代替にはなり得ないという問題もある。

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