「プラグインハイブリッド車 = EVへの繋ぎ役」という甘い罠! BYDのPHV攻勢が露呈させる日本勢のEVシフト遅れとその危機
日本勢は「PHVはEVへのつなぎ役」という認識に固執するが、BYDの戦略はその常識を覆す。EVシフトを遅らせるリスクを抱える日本メーカーに迫る、危機的な選択の時が来ている。
BYD、価格と航続距離で圧倒
BYDはEV市場の競争が激化するで、PHVに軸足を移している。EV専業メーカーがPHVに参入するという動きは、日本勢にとって特に脅威だ。
BYDのPHV「シーライオン6」は約290万円で販売されており、トヨタの中国向けPHV「ワイルドランダー」(約560万円~)の半額だ。価格面で圧倒的な競争力を持つBYDが日本市場で低価格PHVを展開すれば、トヨタ・日産・ホンダは対抗策を迫られることになる。
シーライオン6の航続距離は1415kmで、トヨタのワイルドランダー(約1078km)を大きく上回る。EV航続距離の課題を克服しつつ、HVの利便性も兼ね備えることで、消費者にとって魅力的な選択肢となる。
BYDはすでに東南アジアや欧州でPHV販売を開始しており、日本市場もその一環に過ぎない。日本メーカーがPHVで「時間稼ぎ」をしている間に、BYDは世界市場でシェアを拡大し、日本勢の競争力を削いでいく。