日本車はなぜ世界を席巻できたのか?【連載】Make Japanese Cars Great Again(1)
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世界で累計5000万台以上が生産されたトヨタ・カローラをはじめ、ホンダ・シビックや日産・スカイラインなど、日本車は革新的な技術と品質で市場を席巻してきた。しかし、EV時代の波が押し寄せるなか、日本車の競争力には課題も浮かび上がる。中国や米国の新興勢力がEV市場をリードする今、日本の自動車産業は技術力と挑戦心で新たな競争戦略を構築できるのか。未来のモビリティ市場を見据え、再び世界を驚かせる時が来た。
CASE革命と日本車の未来

日本車はかつて「高品質」と「革新性」の象徴として、世界中で広く愛されていた。しかし、モビリティ環境が大きく変化するなかで、新たな課題に直面している。この連載「Make Japanese Cars Great Again」では、日本車がもう一度世界市場で輝くための具体的なステップを探る。過去の成功を振り返りながら、現在の課題にどう対応し、未来にどう進むかを考える。たとえば、EVや自動運転技術への対応、デザインやブランド価値の再構築、そしてグローバル市場での競争力をどう高めるかといったテーマを深掘りしていく。未来を切り開くためには、過去に縛られず、現代の技術や市場ニーズをしっかり捉えることが欠かせない。
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100年に一度とも言われる自動車業界のCASE革命が進むなか、ホンダと日産の経営統合に向けた協議など、日本の自動車産業は大きな転換期を迎えている。この状況で、電気自動車(EV)分野での日本勢の遅れや自動車産業の衰退を嘆く声も聞かれる。
しかし、EVはまだ発展途上であり、勝敗が決まるのはこれからだろう。そこで、この連載では、日本車が再び世界市場で「偉大になる」ための具体的な道筋を提案していく。まず第1回として、過去の成功例を振り返ってみたい。