北陸新幹線「小浜ルート」、国交省関係者からついに疑義の声! 新幹線B/C算出経験者が告白、「他ルート再考すべき」「異論で異動の恐怖」のホンネ

キーワード :
, , ,
北陸新幹線の延伸ルート選定を巡り、経済性や利便性で優位とされる「米原ルート」。東京~福井間の移動時間短縮やリニア新幹線との連携可能性に加え、費用対効果も高いと試算されるが、現行の小浜ルート案が固定化される背景とは? 地域住民の声と広域的な視点から最適解を探る。

無視できぬ中京圏の重要性

北陸新幹線米原ルート 新大阪付近複々線化案 時刻表上り15分サイクル(画像:北村幸太郎)
北陸新幹線米原ルート 新大阪付近複々線化案 時刻表上り15分サイクル(画像:北村幸太郎)

 リダンダンシーの観点からいえば、筆者(北村幸太郎、鉄道ジャーナリスト)が以前の記事でも示したとおり、東京都~大宮間の二重系化の議論がなければ意味をなさないだろう。また、小浜ルートか米原ルートかの議論では、中京圏を軽視するような分析や報道が目立つのも事実だ。中京圏の重要性について、詳しく説明してもらった。

「国土全体のネットワークを最適化するためには、未来のリニア開業後の視点が重要です。現在のニュースでは、リニアと組み合わせた記事が少ないのが現状です。現行のネットワークでよしあしを判断するのは危険です」

「注目すべきは、米原ルートにしてリニアと組み合わせることで、東京~北陸は所要時間で名古屋周りの方が、現行の長野周りよりも速くなることです。東京~福井は米原ルートが実現すれば名古屋周りで約2時間21分、現行は約2時間51分なので、30分も速くなります」

「また、リニアを組み合わせると、品川~金沢は名古屋乗り換え10分を仮定すると約1時間57分、現行の長野周りは約2時間25分です。広域の利便性を向上させるのは米原ルートであり、小浜ルートの場合、東京から北陸を米原周りで行くとなると、新幹線で京都まで行くか、しらさぎが残っていれば米原、敦賀で乗り換えが必要であり、引き続き長野周りが有利となるでしょう」

 これは筆者が指摘してきたことでもあるが、北陸への速達性を考えると、リニアを利用して名古屋で米原ルートの北陸新幹線直通列車に乗り換えることで、北陸新幹線の長野回りよりも速くなるケースが出てくる。筆者の試算でも、東京~福井間は現行の2時間51分に対し、「リニア + 米原ルート」で名古屋~福井直通列車を利用すれば、1時間45分程度と、1時間以上速くなる見通しだ。これはJR東海にとっても、自社線を経由してくれる旅客が増えることになるため、メリットのある話である。

全てのコメントを見る