北陸新幹線「小浜ルート」、国交省関係者からついに疑義の声! 新幹線B/C算出経験者が告白、「他ルート再考すべき」「異論で異動の恐怖」のホンネ
ちょっと立ち止まって考え直さないか

まず、この職員が訴えたのはこうだ。
「現在、小浜ルートの検討のみが許されている状況ですが、北陸新幹線の早期着工を実現するためには、小浜ルートだけでなく、米原ルートなど他のルートの検討も行う必要があると考えます。現在、土木従事者の就業人口が大幅に減少傾向にあるなか、今後、高度経済成長期に整備された多数の構造物の寿命が迎え、維持管理に多大な労力や費用、時間がかかることが予想されます。週休2日制導入なども進むなか、これまで以上に工事費や工期が延びることが見込まれ、大規模工事においてはそのリスクがさらに大きくなるでしょう。したがって、現時点でしっかりとリスクを精査することが重要です」
至極当然のことだが、これだけ事業費と建設期間が延びる前提条件の変化があるのに、ルートの再考が許されないのは異常なことだ。続いて、B/Cの算出について語ってくれた。現在、B/Cの算出にあたり、
I.区間で見るのではなく、全域を考慮する
II.リダンダンシー(代替機能)効果を定量評価しようとしている
の2点を重視しているという。
「「I」について、米原ルートも試算すれば、B/Cは1を余裕で上回ることになるでしょう。中京~北陸の需要が軽視されがちですが、実際には関西~北陸と同程度あり、鉄道利用者を基準にすると関西~北陸の需要が大きいとされています。つまり、新幹線が開業することで、中京~北陸の他交通利用者(主に車)からの利用者移転が見込まれ、潜在需要が多く、その効果は大きいと考えられます」
「引き続きB/Cの定量評価数値は、「小浜ルート < 米原ルート」となることは確実ですので、小浜ルートにする場合、多くの国民から反対を受けるでしょう。国税を大量投入して費用対効果がない路線を作ることになるのであれば、昔の国鉄と同じです。国税を大量投入する以上、それに見合う効果を得られるものでなければならないと考えます」
「「II」について、そもそも敦賀~新大阪だけの設備増強では、北陸新幹線全体の本数は増やせません。ネックとなるのは東京~大宮であり、そこを改善できない限り、リダンダンシー効果は薄いままとなります。リニアが開業すれば、北陸新幹線のリダンダンシー効果の必要性は減少するでしょう」