「役所仕事の大失敗や」 神戸・新長田“震災復興”30年の終焉に、誰も喜ばないワケ! 再開発が抱える深刻問題とは

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1995年の阪神・淡路大震災で最も大きな被害を受けた神戸市長田区の新長田地区では、復興の再開発事業が完了した。しかし、規模に見合わない開発があちこちに重い負担を残している。

交通整備も誤算の連続

バスターミナル化が中止された新長田駅前広場(画像:高田泰)
バスターミナル化が中止された新長田駅前広場(画像:高田泰)

 副都心にするための交通整備も誤算が続く。市は住民からの要望を受け、新長田駅への快速列車停車をJR西日本に要望してきたが、色よい返事は返っていない。ホームが短く、8両編成の普通列車を停車させるのがやっとだからだ。市交通政策課は

「今も要望を続けている」

とあきらめていないが、駅の東側は新快速などが走る線路と普通列車が通る線路が立体交差し、西側はすぐ近くを幹線道路が通る。快速停車には一から駅を建て直すほどの大工事が必要だ。

 市営地下鉄は西神・山手線と海岸線の2路線が新長田駅に乗り入れている。しかし、海岸線は開業から20年以上赤字続き。新長田駅のJR乗車人員は2022年度で約740万人。長田区で最も多いが、3路線がつながる潜在能力を発揮できていない。

 市は噴水がある駅前広場にバスロータリーを整備し、路線バスを集約する計画を立てていた。2023年度予算に設計費約1億2000万円を計上したものの、市民の反対で見送りに追い込まれている。

 空き区画の売却、商店街の活性化、地下鉄海岸線の利用促進など市が取り組まなければならない課題は山積している。市地域整備推進課は

「引き続き新長田の街づくりに取り組む」

と述べたが、大正筋商店街に活気が戻るめどは立っていない。

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