「ご当地グルメ」最高! 地元の味で地域を再生する「ガストロノミーツーリズム」をご存じか
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ガストロノミーツーリズムは、地域の食文化を活かして観光業を活性化させる可能性がある。インバウンド需要が増えている日本では、食の魅力を活かした地方創生が進み、交通や雇用の促進にも繋がっている。特にバスク地方や神崎町の成功事例が注目されており、今後は英語対応などの受け入れ体制を強化することが重要になるだろう。
世界一の美食の街、サン・セバスチャン

スペインといえば、北部バスク地方のサン・セバスチャンが、ガストロノミーツーリズムの世界でもっとも知られている。人口18万人ほどのこの街は、20kmほど東に行けばフランスとの国境という位置にある。
日本人にとっては、マドリードやバルセロナといった人気の都市からは離れた土地であり、アクセスしづらい印象だが、筆者(鳴海汐、国際比較ライター)が2019年に訪れた際、アジア人の観光客は少なかったが、その多くが
「日本人」
だった。ラ・コンチャ海岸があり、美しい街並みもあるが、もともと美食倶楽部で料理を研究するサークルが多い土地において、シェフが料理のレシピを共有して切磋琢磨(せっさたくま)したことから、ミシュランの星付きレストランが密集していることが一番のウリだ。当然、美食目的の日本人が多く、ツアーでやってきたグループにもいくつか遭遇した。
タパス(軽食)巡りも人気のコンテンツで、それらを扱うバルには日本語メニューがあり、簡単な日本語を話す店員もいて驚いたものだ。
ガスパチョ風味のソースがかかったエビの串焼き、各種ソースがかかったホタルイカ、うにのクリームスープ、などなど、それぞれの店に名物メニューがあり、何軒も巡る。
微発泡性の白ワイン「チャコリ」は、口当たりをなめらかにするために高いところから注がれるので、それを見るのも楽しみのひとつだ。
バスクでは、軽食についている紙や串を床に落とす習慣があり、床に紙や串がたくさん落ちているバルが「いいバル」とされている。そういった文化も独特で、他では味わえない体験になる。