現在の「絹ごし豆腐」は偽物ばかり? 絹で濾してないのに! その原因はなんと「軍用機」に関係していた
かつて絹の布で濾すことからその名がついた「絹ごし豆腐」。ところが現在は、絹布で濾さない「ニセ絹ごし豆腐」が売られている。このニセ絹ごし豆腐が生まれた背景には、第2次世界大戦における軍用機の生産があった。
戦前は絹布で濾していた絹ごし豆腐

絹ごし豆腐は、なぜ絹の布で濾(こ)さないのに「絹ごし」という名前なのか。
実は、第二次世界大戦前の絹ごし豆腐は、実際に絹の布で濾して作られていた。1903(明治36)年に中尾節蔵が著した『実用農産製造学』では、次のように説明されている。
「俗に「絹漉し」と稱するものは、絹袋を以て濾過したるもの」
また、1914(大正3)年の東京書院編『大正営業便覧上巻』でも、次のように記されている。
「絹漉豆腐は槽の中に綿布を敷く代りに絹を敷いて製したもの」
ところが、第二次世界大戦以降、絹布で濾す絹ごし豆腐は姿を消してしまった。その背景には、戦時中の
「軍用機」
の生産が関係していたのだ。