率直に言う 陸上自衛隊の戦車は「全廃」すべきだ

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陸上自衛隊の戦車全廃が主張される理由は、対戦車兵器の進化によって戦車の有効性が下がり、防衛予算が無駄に使われているからだ。今の脅威はミサイルやドローン攻撃に移っており、戦車の役割は薄れている。これまで国産技術の維持が重視されてきたが、戦車の運用や教育が非効率なことも問題だ。戦車を廃止し、リソースを再配分することで、現実的な防衛力を強化すべきだという意見がある。

10式戦車の装備不足

 例えば、最新の10式戦車に関しても、他国では標準装備となっている

・自衛用のRWS(リモート・ウェポン・ステーション)
・普通科(歩兵)との直接通話が可能な電話
・建物に立てこもった敵を排除するために必須な目標によって爆発設定を変えられる電子信管付きの多目的榴弾

が存在しない。また、市街戦では敵がビルの上階から対戦車ロケットや対戦車ミサイルで戦車の装甲が薄い上面や後方を狙って攻撃してくる。そのため、これらを排除するにはRWSや普通科の密接な支援が必要だが、それが得られない状況にある。

 陸自は、敵の機甲部隊と広い草原で堂々と戦うという

「男のロマン」

を夢見ているとしか思えない。それは、かつての日本海戦の勝利に酔いしれ、艦隊決戦を夢見た昭和の帝国海軍と同じである。まるでゴジラの襲来だけを想定しているかのようだ。自衛隊が求めるべきは国防であり、男のロマンではない。

 現実的な脅威としては、敵の機甲部隊の上陸よりも、

「中国の弾道弾による自衛隊基地や都市部への飽和攻撃」

の方が差し迫った危険である。そのため、戦車よりもミサイル防衛(MD)にリソースを投資した方がよい。MD用のミサイルは高価であり、ほとんど備蓄が存在しないため、中国や北朝鮮の飽和攻撃には到底対抗できない。

 10月1日、イランはイスラム教シーア派組織ヒズボラの最高指導者ハッサン・ナスララ師の殺害に対する報復として、イスラエルへのミサイル攻撃を実施した。イスラエルはアロー弾道弾迎撃システムとアイアンドーム防空システムを用いてこれに対処した。

 イスラエル国防軍は飽和攻撃を想定し、相当量の迎撃ミサイルを備蓄していると考えられるが、それでも撃ち漏らしは発生している。一方で、日本の対空ミサイルの備蓄は心もとない。この5年間で政府は43兆円の防衛費を投じる計画を進めているが、2025年度の概算要求では弾薬の要求はあまりされていない。

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