南海トラフの脅威!紀伊半島123万人が直面する「脆弱インフラ」の現実、能登半島地震が示した教訓を生かせるのか?
紀伊半島の脆弱インフラ

1月1日に発生した能登半島地震は、東日本大震災ほどの広範囲に被害を及ぼしたわけではないが、それでも能登半島には深刻な被害をもたらした。発生当初、山岳部を中心に孤立した集落が点在し、救援物資の搬入も遅れた。このことについては自衛隊の対応の不備が指摘されているが、実際には能登半島のインフラの脆弱性がより重要な要因である。
能登半島は山が多く、平野が少ないため、移動が難しい。半島を周回する国道249号線と、半島東側を国道249号線よりやや内陸部を走る能越自動車道に頼るしかない。このほかに、のと里山海道などもあるが、全体的に見てインフラはかなり脆弱だといわざるを得ない。
また、能越自動車道は輪島市にはまだ繋がっておらず、現在工事中である。一方、能登半島の内陸部は山岳地帯で、高速道路や国道が通っていない。そのため、山を縫うように走る県道や市道を利用するしかない。このようなインフラの脆弱性が、地震時の救援活動を困難にしている。
紀伊半島にも同様の特徴が見られる。紀伊半島の和歌山県や奈良県、三重県部分では、都市は沿岸部に集中しており、河川に沿って複数の都市が存在する。紀伊半島を周回する国道42号線や紀勢本線、阪和自動車道、湯浅御坊道路などのインフラがあるが、一部は建設中や暫定開業の状態で、全体的には整備が進んでいない。内陸部も山岳地帯で、川に沿った道路しか通っていない。
紀伊半島と能登半島の違いとして、紀伊半島は広大で人口も多い。能登半島の面積は2404平方キロメートル、人口は約16万人であるのに対し、紀伊半島は9900平方キロメートルで、和歌山県、奈良県、三重県に住む人々は123万人に達する。
南海トラフ地震では紀伊半島に大きな被害が予想されているが、能登半島地震の経験は南海トラフ地震に対しても応用できると考えられる。