中小運送会社に問う あなたの「運賃交渉」は間違っていないか? 70%以上が値上げ成功の今、失敗者の学びが問われている
「荷主が運賃値上げに応じてくれない」と嘆く運送会社がいる。確かに運賃交渉に応じてくれないふらちな荷主もいるのだが、一方でそもそも「運賃交渉の仕方」を勘違いしている運送会社もいる。
運賃値上げ交渉の失敗例

これは、ある大手運送会社の所長(A所長とする)から聞いたエピソードである。A所長が、地方にある保有車両台数30台ほどの中小運送会社社長(B社長とする)に対し、
「社長のところ、運賃値上げの交渉はできていますか」
と尋ねたそうだ。すると、「全然ダメだ。相手にもしてもらえない」と答えたという。「『相手にしてもらえない』って、どういうことですか」と尋ねるA所長に、社長はこのように答えたという。
「先日も荷主に、『運賃を値上げしてください』って、電話でお願いはしたんだけどね」
A所長は驚いた。そこで重ねて質問をしたそうだ。
A所長「お願いをしたのは電話だけ? 直接荷主に会ってないのか」
B社長「会っていない。電話だけ」
A所長「書面は出したのか」
B社長「出していない。電話(口頭)で伝えただけ」
A所長「値上げ要望の具体的な金額は伝えたのか」
B社長「『2割位は値上げしてほしい』とは伝えた」
「これって運賃交渉でもなんでもない、ただの愚痴で世間話だよね」
A所長はあきれ果てたそうだ。