ウクライナ侵攻で再注目のアンカレッジ空港、実は貨物輸送「世界5位」の空港だった

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ウクライナ侵攻の影響で、アンカレッジ国際空港がヨーロッパ便の経由地として注目を浴びている。1990年代前半から運用されていなかった同空港ルートだが、今後はどうなるのか。

北回りより南回りが優勢

JALの欧州線運航に関するウェブサイト(画像:JAL)
JALの欧州線運航に関するウェブサイト(画像:JAL)

 先のFlightradar24のデータにおいても、既に南回りルートが活況を呈している。燃料の積載量が大きいボーイング社のB777やB787、あるいはエアバス社のA350なら南回りルートでも、時間とコストが増加するものの直行便の運航が可能である。

 とはいえ、ヨーロッパの航空各社にとって脅威となるのが、エミレーツ航空(ドバイ)やカタール航空(カタール)である。両者は、元々中東をハブ空港としてヨーロッパと東アジアを結んでおり、コスト的にも有利になるという見方もある。また、あえてロシア上空を飛行するとは思えないが、両航空会社はロシアから飛行禁止を受けておらず、ヨーロッパと東アジアをロシア経由で結ぶことも可能である。

 日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は、ロシアルート以外でヨーロッパ便の運航をはじめた。日本の航空会社はロシアから領空飛行を禁止されていないが、航空機の故障時における安全性の確保を鑑みて変更している。ANAは中央アジアを通過する南回りで、JALが北回りでと、両社の採用ルートは分かれている。

 JALによると、北回りによるルートが最も飛行時間が短いとのことである。なお、欧州各地への乗り継ぎの利便性が高いロンドン便のみを運航し、他のヨーロッパ便を2022年3月14日時点で欠航している。

アンカレッジ経由の復活

ノーザンパシフィック航空のウェブサイト(画像:ノーザンパシフィック航空)
ノーザンパシフィック航空のウェブサイト(画像:ノーザンパシフィック航空)

 JALによる今回の北回りルートは直行便であり、往年のアンカレッジ経由とは異なる。これとは別に、ノーザンパシフィック航空がアンカレッジ経由地とした航空便を2022年内に開設する予定がある。

 ノーザンパシフィック航空は、アンカレッジを本拠・経由地として、アメリカと東アジア各国を結ぶ路線に新規参入する航空会社だ。この会社の戦略は、ボーイング社のナローボディー(単通路)旅客機B757-200を使用する点にある。

 直行便で使用されているB777-200ERの航続距離1万4040km(236席)やB787-8の航続距離1万2020km(240席)と比較し、B757-200の航続距離は7222km(200席)と確かに短い。しかし、東京~アンカレッジ間の距離が5568kmであることを踏まえると、アンカレッジをハブ空港として、B757-200を使用して東アジアとアメリカ本土各地を効率的に結ぶという計画に納得がいく。

 ここで少し、アンカレッジ国際空港について補足しておこう。

 東アジアから欧米に直行できる航空機がなく、かつロシア(当時のソビエト連邦)を通過することができなかった時代は、ほとんどの航空機が給油のため、アンカレッジ国際空港に寄港していた。

 直行便全盛となった現代においては、旅客機の給油目的の寄港は無くなったものの、貨物便のハブ空港や給油地として利用されている。なお、日本からアンカレッジへの旅客の直行便は現在運航されておらず、ここに行くにはアメリカの西海岸の都市を経由して向かわなければならない。

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