なんと“2階建て”バージョンも登場! 近年、飛行機の「座席」が進化し続ける根本理由
飛行機の座席は、快適性とプライバシー、機内エンターテインメント、そして収益性のために改善されつつあり、2階建て座席や最新技術によって、座席市場は2032年までに64億ドルに成長すると見られている。飛行機のキャビンは「動く空間」へと進化している。
快適性と経済性の両立

新しい座席デザインは見た目がよいだけでなく、経済的でもある。限られたスペースにより多くの乗客を収容できることに加え、前述の2階建て座席は航空会社の収益性を高めることが期待されている。
このデザインにより、同じ飛行機により多くの座席を確保できるため、1フライトあたりの収益が増加する。さらに、乗客の増加に対応するために新たな飛行機を製造する必要がなくなるため、航空会社は経費を節約できる。これが航空会社の利益を最大化する鍵である。
しかし、座席移動の不便さや快適さ、製造コスト、一部の大型機しか装備できないという制約、機体重量の増加など、さまざまな問題があるため、多くの飛行機に完全に装備するには長い時間がかかりそうだ。
そのほかにも、多人数で座れる対面座席、自動リクライニング機能、シートクッションの硬さを変えられる機能など、夢のようなアイデアが次々と生まれている。
ちなみに、カナダの調査会社・エマージェン・リサーチの観測によると、飛行機の座席に対する需要は年々増加しており、2022年の航空機の座席の世界市場規模は
「64億ドル(約1兆150億円)」
で、2032年(123.1億ドル予想)までの予測期間中の収益成長率は6.8%と見込まれている。
市場の成長には、乗客が機内でインターネットに接続してオンラインコンテンツを楽しめるようにする機内エンターテインメント・接続(IFEC)システムの普及と、軽量で耐久性があり、環境に優しい座席の導入は、今後不可欠なものとなるだろう。
飛行機の座席の進化は、快適な旅を提供するだけでなく、航空会社のブランドイメージや経済的成功にも貢献する。技術の進歩にともない、今後も乗客の体験を向上させるさまざまな試みが行われることが期待される。