タワマンはもういらない? まだ必要? 建てて「いい場所」「悪い場所」をじっくり考える

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タワーマンションの建設は地域社会に複雑な影響を与える。コミュニティー形成の困難やインフラ対応の課題がありながらも、商業施設の増加などのプラス面もある。適切な計画と調整が重要だ。

地権者と再開発の対立が続く石神井

タワマン(画像:写真AC)
タワマン(画像:写真AC)

 しかし、必ずしも好立地でタワマンの計画が進むとは限らない。

 東京都練馬区の石神井公園駅前の再開発をめぐる騒動がその一例だ。2024年3月、東京地裁が再開発に反対する地権者に対し、土地の明け渡し中止を認める決定を下したことで注目を集めた(その後、5月に高裁で決定は取り消された)。

 この騒動の背景には、駅前再開発をめぐる長年の対立がある。計画では、高さ100m、26階建てのタワマンを含む大規模再開発が予定されている。しかし、2012(平成24)年時点、練馬区の条例では建物の高さは50mまでと制限されている。しかし2020年、区は制限を緩和し、高さ100mの建設を許可した。

 区は、駅周辺にすでに同等の高さの建物があること、十分な空き地が確保されていることを理由に挙げている。しかし、これらの説明は一部の地権者を納得させることができず、その結果、再開発プロジェクト全体が停滞している。

 この一連の出来事は、タワマン開発と既存の住宅地、特に歴史の長い住宅地との共存の難しさを浮き彫りにしている。今後、コンパクトシティが推進されている地域で市街地でのタワマン建設が進めば、各地で同様の問題が発生する可能性がある。

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