LCC「地方路線」は助成金依存から脱却できるか? 目指すべき「3つの成長戦略」を解説する

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日本のLCCは、地方への路線開設を補助金で支援してきたが、コロナ禍で撤退した例もある。地方路線を維持・発展させるための具体策が必要である。

観光振興とLCCの相乗効果

空港(画像:写真AC)
空港(画像:写真AC)

 LCCの地方路線が就航する際、航空使用料や知名度向上などのハードルのために助成金が必要になるのは間違いない。

 しかし、就航後は、助成金に頼るばかりでなく、

・航空関連支援策の見直し
・パッケージツアーの充実などの観光誘致策
・継続的な貨物需要喚起策の実施

の三つが必要となる。

 しかし、東京~札幌、福岡、那覇などの主要幹線と異なり、地方路線はフルサービスの大手航空会社でも小型機を使用する傾向があり、B777やA350などの大型機による座席数の増加で低運賃を実現することは難しい。

 それだけに、「コスト削減による低運賃」といったLCCのメリットを生かしやすいともいえる。今後のLCCと自治体の工夫に期待したい。

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