買い物難民を救え! 災害時に力を発揮する「路線バス戦略」をご存じか【リレー連載】やるぜ、能登復興。(3)
2024年1月に発生した能登半島地震は交通網に大打撃を与えたが、復旧したときの交通戦略が重要だ。高齢者や障がい者の支援には「客貨混載バス路線」が有効であり、平時には収益を上げ、災害時には物資や人を運ぶことができる。
災害時の輸送対策

また、地震などの災害時には、物資の輸送と人の輸送を両立させる手段としても活用できる。人の輸送がない時間帯は、荷物運搬車両を増やせる。
法的にクリアしなければならない部分はあるが、バスの車両を荷物も人も運べるように仕立てる。つまり、荷物を運んだり、人を運んだりする目的に応じて、フレキシブルに改造できるバスを用意できれば、生活のさまざまなシーンで活用できる。
災害発生直後は、広域にわたって多くの被災者や避難者が発生する。食料や水、毛布などの緊急物資の不足はしばらく続く。東日本大震災の際、国土交通省は全日本トラック協会に緊急物資輸送への協力を要請した。その結果、トラック事業者はパンやおにぎりなどの食料約1898万食、飲料水約460万本、毛布約46万枚、カイロなどの救援物資を
「計2032か所」
に輸送した。それでも、トラックの台数はまったく足りていなかった。
貨客混載型バスを活用すれば、これらの物資輸送をサポートすることは十分に可能である。避難所などでは燃料不足で冷房が使えないケースもある。そのような事態に備えて、貨客混載車両を電気バスに改造し、各地で充電・給電できるようにしておくことも重要である。