飛行機で台湾に行くとき、なぜか機体が「東南アジアのLCC」だったワケ そもそもなぜ外資が他国へ飛べるのか?

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日本各地から台湾への東南アジアのLCC路線は多い。なぜタイやシンガポールの会社が日本から台湾への路線を運航しているのか不思議に思う人も多いだろう。

台湾路線再び増加

 一方、2010年代は日本国内外からLCCの新規就航が相次いだ時期でもある。直行便だけでなく、東南アジアの航空会社も以遠権を生かして、前述のように台北、高雄、マニラを経由してバンコク、クアラルンプール、シンガポールに就航する便が相次いだ。COVID-19が普及するまでは、韓国のLCCによるグアム線、スクートやエアアジアXによる関空~ホノルル線もあった。

 ここ数年、円安による日本の海外旅行需要の回復の遅れなどもあり、日本発の需要を見込んだ以遠権を持つ路線の開設は伸び悩んでいた。しかし、2024年3月にエアアジアグループによる成田~高雄線、那覇~台北線の開設が報じられるなど、双方向からの需要が見込める台湾路線が再び増え始めている。

 エアアジア・グループは当初、成田~台北線を開設する予定であったが、マレーシア民間航空庁がこの路線の運休を命じており、日台線がいかに厳しい競争環境に置かれているかを示している。

 フルサービスキャリア市場では、ユナイテッド航空が成田~セブ線の就航を発表した。同路線は、成田から運航する米国5路線(サンフランシスコ、ロサンゼルス、デンバー、ニューアーク、ヒューストン)への乗り継ぎ需要に対応するもので、米国系航空会社による4年ぶりの以遠権路線復活として注目を集めている。

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