パチンコ店駐車場で繰り返される悲劇 灼熱の車内に取り残される子どもたちを守るには
見えない危険とその対策

次は、気温24度、生後4か月の女児が放置され、保護者が保護責任者遺棄容疑で逮捕された。
警備員が駐車場を巡回していたところ、駐車中の軽自動車(スモークフィルム。エンジン、エアコン停止)から子どもの泣き声がして、毛布をかけた乳児がチャイルドシートに乗っているのを発見した。子どもは熱中症の可能性がある状態だったため、警察に通報し、救急。警察が母親を連行した。
ネグレクト(育児放棄)の背景は、親自身が虐待を受けていた事例、虐待に気づいていなかった事例、知的レベルや心理面など、事例によってさまざまだ。対策も事例によって異なる。
今回の教訓は、スモークフィルムを貼ったり、毛布をかぶせられたりした子どもの確認方法である。全日遊連の対策は次のとおりである。
・スモークフィルムは懐中電灯で照らして目と耳を十分に活用し、確認する
・幼児の場合、夏場であっても毛布や衣類をかけて外から見えにくい状態で寝かされているケースがあることを念頭に置き、確実に点検する
これは、商業施設を巡回する際にも有効である。
別の事例では、保護者が4歳の女児を車内に放置し、厳重注意を受けて店を出た。翌日、再び来店し、同じように子どもを放置したため、警察に通報された。これらには
・児童相談所との連携
・依存症の問題ならメンタル面のケア
という対応策が必要だ。
遊技場での事故としては確認されていないが、子どもの存在自体を忘れるケースもある。米国のデイビッド・ダイアモンド博士はこれを「赤ちゃん忘れ症候群(forgotten baby syndrome)」と提唱しており、日本でも同様の死亡例が報告されている。
この場合、入店前に気づかせる対策が有効である。例えば、ポスターやアナウンス、貴重品を後部座席に置くなどの対策が重要である。
一方、別の観点からは、「保育所の併設」や「罰則の強化」などが有効な対策であることが、筆者(伊波幸人、自動車ライター)の独自アンケートで明らかになっている。