山手線の平日昼間「5分間隔ダイヤ」は本当に悪なのか? いま問われるJRの公共交通としての矜持
不整脈ダイヤの元凶

埼京線は直通先である川越線の川越から、りんかい線の新木場、相鉄線の海老名まで走っている。これらの線区と川越で接続する川越線(八王子~川越間)、池袋~大崎間で線路を共用する線区のダイヤサイクル長は次のとおりとなっている。
・川越線(八王子~川越間):30分おき
・湘南新宿ライン:おおむね15分おき
・成田エクスプレス:30分おき
・相鉄線直通:30分おき
・りんかい線:毎時7本(割り切れない)
・京葉線:30分サイクル
そしてこのなかで埼京線だけが、1時間に各駅停車6本、快速3本の20分サイクルという協調性のないダイヤなのだ。これが不整脈ダイヤの元凶のひとつである。
これを1時間に各駅停車6本、快速2本とし、他線区との親和性がある30分サイクルのダイヤにして湘南新宿ラインなどと合わせるとどうなるだろう。複数の路線にまたがる湘南新宿ライン、相鉄線直通列車、成田エクスプレスの時刻はほぼ変えずに想定時刻表を作成してみた。なお、大宮~川越間は20分おきから30分おきになってしまうため、八王子~川越間のワンマン列車を大宮まで延長することで平均15分おきとし、車両数と乗務員数を増やさずに本数不足を補う形とした。
その結果、池袋~大崎間の新宿貫通列車はきっちり6分間隔(一部3分間隔・平均5分間隔)となり、新宿折返列車は消滅。湘南新宿ラインの特別快速だけ恵比寿通過なんてのもやめにしたほうがいい。これなら渋谷・恵比寿に行く人も池袋に行く人も「ハズレなし」だ。
そして間隔も山手線と比べても遜色ない。これなら埼京線に対する信頼度は格段に上がるはずだ。ここまですれば山手線西側の混雑はかなり改善し、山手線は平日・土休日、外回り・内回りの区別なく、完全な日中5分間隔まで減便してもほとんど問題ないだろう。そして何より、埼京線快速を1本減らした分の車両キロと乗務キロ程度で新宿~大崎間の増便を実現して、山手線一周の本数を減らすことができ、JRとしても無駄がなくなるのだ。
また、余談だがりんかい線直通は毎時3本から6本に増えることにより、りんかい線は大崎始発2本を足し毎時8本にしてもいいほどの集客もできるだろう。かつて、相鉄線直通がなかった頃は、新宿で新木場行きを逃したタイミングでお台場へ行く代替案を検索すると
「大江戸線に乗って汐留でゆりかもめに乗り換えたほうが次の新木場行きを待つより速い」
という検索結果が出てあきれたものであった。これもダイヤサイクル長の不統一による不効用であった。ここまで直通が増え、大崎始発を使う場合と合わせ全便が新宿発着の有効列車となれば、りんかい線直通1択となり乗客が増えることだろう。