山手線の平日昼間「5分間隔ダイヤ」は本当に悪なのか? いま問われるJRの公共交通としての矜持
西側と東側で異なる混雑

山手線の東西での混雑の違いの背景には
「並行路線」
の存在がある。まず東側は京浜東北線快速が5分間隔、上野東京ラインが10分間隔+日暮里にも止まる常磐線が20分間隔と、並行路線が充実していて運転間隔も均一だ。しかもどの列車も東京駅を挟んで上野~品川間を貫通する列車しかなく、
「列車によっては東京駅までしか行かない」
ということがない。そのため、私鉄や地下鉄から乗り換えてきて、主要駅間だけ利用する人であればこれらの路線を利用する人は多いだろう。
これに対し西側は埼京線と湘南新宿ラインがあるが新宿折返が多く、新宿駅を貫通する列車はりんかい線直通の埼京線(20分間隔)と湘南新宿ライン(15分間隔)で、1時間あたり7本しかない。しかも20分間隔と15分間隔が混ざっているため、1時間に1度は15分間隔が開くタイミングがあるという
「不整脈ダイヤ」
なのだ。これでは多少時間がかかっても山手線のホームに行けば確実だ、埼京線はあてにできないということになってしまい、山手線に集中してしまうだろう。そのため日中の山手線の最混雑区間は新宿と渋谷の間と見受けられる。
特に前述の1時間に一度新宿貫通列車が15分開くタイミングで山手線に乗ると、混雑感は高い。つまりJRは一周1時間かかる山手線の電車を、新宿~渋谷間のたった6分間の区間の混雑に合わせて用意させられている状況で、大変な無駄を強いられているのである。これではJRが山手線の本数を減らしたがるのもわからんでもないだろう。でもこうなったのは
「埼京線の新宿~大崎間の本数をケチっている」
からにほかならない。
新宿~大崎間の増発提案

そもそも、埼京線は山手線の混雑緩和のために段階的に大崎まで伸ばした。
混雑緩和が大義名分なら日中も混雑緩和のために新宿~大崎間を増発し、埼京線の新宿折返のダイヤとりんかい線の大崎折返のダイヤをつなげるべきだろう。その上でなら土休日の山手線は今の4分おきから5分おきに減らしても差し支えないはずだ。
もちろん、ただ本数を増やすだけでなく、スマホネット広告などで利用者に「埼京線・湘南新宿ラインも併せて平均5分おき!」といったPRは抜かりなく行うことが重要だ。
だが平均5分おきといってもダイヤサイクル長の違う路線同士で線路を共用すると、電車が来たり来なかったりする「不整脈ダイヤ」となってしまい、顧客の信頼性は上がらない。その元凶は
・埼京線のダイヤ
・成田エクスプレスの新宿駅の発着方法
にある。