快速・特急が大幅削減なら「高速バス」だ! とはいかない、千葉県の深刻交通事情

キーワード :
, , , ,
千葉県内、特に千葉市東部や南部からの交通アクセスの問題が深刻化しているが、どうすればいいのか。それは「鉄道の再強化」にほかならない。いったいなぜか。

京葉線のダイヤ改正

さざなみ(画像:写真AC)
さざなみ(画像:写真AC)

 2024年3月16日のJR東日本のダイヤ改正が大きな話題となり、蘇我駅から東京駅までノンストップだった京葉線の通勤快速が廃止された。朝ラッシュ時の快速列車は上り2本のみに、夕方以降の快速列車も各駅停車に変更となった。

 このため、快速が通過する海浜幕張駅以西の中間駅で列車に乗る機会は増えたが、海浜幕張駅~蘇我駅間、内房線・外房線からの所要時間は大幅に増加し、20分以上伸びる駅も出てきた。勝浦駅まであった外房線の乗り入れ区間には上総一ノ宮駅まで縮小された。

 また、東京駅と君津駅を結ぶ内房線の特急「さざなみ」は平日下り5本から4本に、外房線の「わかしお」は上下線とも1~4本減便された。総武線の「しおさい」も銚子行きが1~2本減ることとなった。

 京葉線の通勤快速や快速の減便に対して、千葉県や千葉市など京葉線沿線の自治体が強く反発したことは全国的な話題となった。

 その後、JR東日本側は対応を軟化させ、朝ラッシュ時に全廃を予定していた京葉線の快速列車を2本のみ残すなどした。しかし、千葉市側はそれでも「不十分」との見解を示し、両者の敵対関係は今も続いている。

全てのコメントを見る