宅配業界の闇「隠れ再配達」をご存じか? “届けてなんぼ”のビジネスモデルが生んだ業界の歪み、国交省データと乖離する現実とは
宅配業界ではデータに残らない「隠れ再配達」があり、現場で感じる再配達率は、国交省発表の数字よりも高い。
再配達の現状把握と労働環境

宅配便の再配達問題はコロナ禍の巣ごもりで改善されつつあったが、「2024年問題」を目前に控えた今、再考が求められている。
国土交通省は再配達率のサンプル調査を年2回(4月と10月)実施し、これまでの結果を継続的に把握することで、再配達の削減につなげようとしている。
2023年10月の再配達率は約11.1%で、前年同月(約11.8%)より約0.7ポイント低下、2024年4月(約11.4%)より約0.3ポイント低下しており、若干の減少はあるがほぼ横ばいとなっている。トラックドライバーの
・不足
・労働時間短縮
で深刻化するにつれて、業界にはさらなる危機が迫っている。
業務を委託する物流会社にもよるが、個人事業主の軽貨物ドライバーは荷物1個あたり130円から200円で請け負っている。報酬は
「配達完了」
が条件なので、荷物の未着は1円もない。会社としては1日でも多く荷物を届けてその日の売り上げを伸ばしたいので、再配達の連絡がなくても、受取人の在宅が確認できれば荷物を届けることもある。
また、受取人が不在でもタイトな時間帯での再配達を避けるため、あえて不在票を残さず、受取人の帰宅時間に合わせて配達するドライバーもいる。
このように、宅配業界ではデータに残らない
「隠れ再配達」
は再配達率の数字に含まれず、現場で感じる再配達率は国土交通省発表の数字よりも高い。