経済・貿易分野の「日米同盟」は本当に必要か? トランプ勝とうがバイデン勝とうが、日本人が考えねばならぬこととは
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日本外交の要は日米関係である。しかし、日米同盟は安全保障同盟であるが、経済・貿易の領域では必ずしも必要ではない。
日本企業への警戒

通常、米国の大統領は2期8年の政権運営を目指すが、1期目は再選を考え、支持率の動向や国民のニーズにある程度耳を傾ける必要があり、政権運営も慎重にならざるを得ない。
トランプ氏が1期目にそれをどこまで意識していたかはわからないが、再選を果たした2期目はもう4年しか残されておらず、つまりトランプ氏は自分のやりたいことを思う存分やって引退することを考えるだろう。
また、トランプ氏は日本製鉄のUSスチール買収計画について、それを絶対に阻止すると言及した。この問題が今後どうなっていくかは別として、近年、日本企業の間では米国企業の買収が活発化しているが、トランプ氏がこれを
「米国への侵略」
などと問題視し、日本への経済・貿易圧力を強める可能性も考えられよう。
トランプ政権1期目、日本との関係は良好だった。しかし、われわれはそれが2期目でも自然に続くと考えるべきではない。
8年前の米大統領選挙でトランプ氏がヒラリー・クリントン氏に勝利した際、日本では日米関係の行方を懸念する声が広がったが、当時の安倍首相がトランプ氏から個人的な信頼を獲得することに成功し、日本が独自にトランプリスクに直面することはなかった。
しかし、政権2期目で日本の首相がトランプ氏と良好な関係を作れるかはわからない。その行方によって、経済・貿易上の対日圧力も変わってくるだろう。
一方、バイデン大統領が勝利しても、米国による経済・貿易の保護主義化は変わらない。バイデン大統領は就任当初、トランプ前政権による米国第一主義から脱却し、国際協調路線の重要性を指摘した。バイデン政権になり、米国はパリ協定など国際条約に復帰し、トランプ政権で冷え込んだ欧州との関係改善も進んだ。