航空自衛隊が封印した岐阜基地「PFAS汚染」 原因は航空機事故で使われる泡消火剤か

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2023年7月、日本で規制されている化学物質であるPFASが各務原市の飲料水から高濃度で検出された。汚染源ではないかと疑われたのは、航空自衛隊の岐阜基地だった。

空自基地周辺で浮上した飲み水汚染

岐阜基地(画像:諸永裕司)
岐阜基地(画像:諸永裕司)

 編隊を組んだ6機のブルーインパルスが空を駆ける。横向き、宙返り、急上昇、急降下……。「ウイスキーパパ」と名づけられた競技曲技チームもさまざまな航跡を描く。

 2023年秋、コロナ禍をへて4年ぶりに通常どおり開かれた航空祭には、全国から航空ファンなど14万人が訪れて歓声を上げた。その航空自衛隊・岐阜基地がある岐阜県各務原市はいま、飲み水汚染に揺れている。

 飲み水に含まれていたのは有機フッ素化合物という化学物質(総称PFAS。代表的なのはPFOS、PFOA)だ。分解されづらく、蓄積されやすいためなかなか消えない。そのため「永遠の化学物質」と呼ばれ、1万種類以上あるとされる。

 PFASは水をはじき油もはじく特性から、さまざまな用途に使われてきた。焦げつき防止のフライパン、防水スプレー、傘をはじめ、ハンバーガーの包装紙、化粧品やコンタクトレンズ、

「自動車部品」

や半導体の製造過程など多彩な用途に使われてきた。燃料を積んだ航空機火災の際、消火活動に使われる泡消火剤にも含まれている。いまや「台所から宇宙まで」といわれるほどだ。

 発がん性や脂質異常症、子どもの低体重や成長への影響などが指摘され、世界的に規制が厳しくなっている。国内でも、沖縄本島、東京・多摩地区、大阪・摂津市、岡山・吉備中央町をはじめ各地で汚染が明らかになっている。

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