神戸ブランド失墜? 「異国情緒なんて魅力ない」と地元店は嘆き節、目玉のJR新三ノ宮駅起工で閉塞ムード打ち破れるか
神戸市中央区三宮地区では大規模な再開発事業が進められており、その目玉となるJR三ノ宮駅の建て替えが始まった。市はこのプロジェクトを足掛かりに、長らく沈滞ムードが続いていた神戸を再生させたい考えだ。
震災後の苦闘と失われたブランド

市は1995(平成7)年の阪神・淡路大震災で壊滅的な被害を出し、復興を急ぐ間にあらゆる面で大きく立ち遅れた。
子育て支援や街の整備に十分な予算を投じることができず、若い世代が大阪市や近隣の西宮市、明石市などへ流出している。人口は150万人を切り、福岡市や川崎市に追い越された。西区や北区のニュータウンは高齢化と人口流出の二重苦にあえいでいる。
基幹産業だった鉄鋼業や造船業が空洞化した結果、世界2位の貿易港として栄えた神戸港はコンテナ取扱量が2022年で72位まで地位を落とした。中央区の新港やポートアイランドを回ってみたが、震災前の活気を感じられない。
山を削って海を埋め立てる高度経済成長期の開発手法も見直さなければならないのに、対応が遅れた。市はかつて、異国情緒に満ちたあこがれの街として関西で圧倒的な支持を集めていた。いわゆる「神戸ブランド」だ。神戸市OBは
「対応が遅れた最大の原因は震災だが、市全体に神戸ブランドに対する過信があったのかもしれない」
と振り返る。