高速道路の「最標高地点」はどこだ? 2000年以降に王者交代、その理由とは
日本のトンネルの多くは、比較的標高の高い場所を通過する。そこで本稿では、日本の高速道路における最標高地点について説明する。
新記録は標高1085m

2000年以降、高速道路の新設が相次ぎ、特に地方と地方を結ぶいわゆるローカル路線の開通が著しくなった。地方高速道路は山間部を通るものが多く、以前よりも標高の高いところを通る高速道路が増えた。
2000年10月には、それまで部分開通していた東海北陸自動車道(以下、東海北陸道)が荘川ICから飛騨清見ICまで開通し、高速道路の最高標高地点が中央道から東海北陸道に変わり、中央道より約70m高い1085mとなった。
東海北陸道も主に北アルプス付近を通っており、中央道同様、基本的には標高の高い地域を通過する。また、建設技術や知識の向上により、中央道開通当時よりも標高の高い険しい場所でも高速道路を建設できるようになったため、中央道よりも標高の高い場所を走っている。
実際に東海北陸道を走ってみると、やはり雄大な山々が近くに見えるし、仕事とプライベートで年間約6万kmを走る私(都野塚也、ドライブライター)の感覚では中央道よりも山が近くに見える地点が多い。しかし、中央道よりもトンネルの数が多いため、絶景ポイントが限られている。これが希少価値を生み、東海北陸道の魅力のひとつといえるかもしれない。