高速道路の「最標高地点」はどこだ? 2000年以降に王者交代、その理由とは
日本のトンネルの多くは、比較的標高の高い場所を通過する。そこで本稿では、日本の高速道路における最標高地点について説明する。
かつての標高No.1は中央道

標高の高いところを通る路線というと、どこを想像するだろうか。先ほどの話から、海沿いを走る路線よりも山間部を走る路線の方が標高が高いことは大体想像がつく。とはいえ、日本の高速道路は内陸部を走るものが意外に多い。
なかでも中央自動車道(以下、中央道)は、険しい山の付近を通る路線として有名だ。日本最高峰の富士山の北側を通り、さらに日本で2番目に高い北岳をはじめとする南アルプス、木曽駒ヶ岳など中央アルプスの付近を通る。これだけでも、他の路線より標高の高いところを走っていることがわかる。
2000(平成12)年以前は、中央道に最標高地点があった。山梨県と長野県の県境にある小淵沢ICから諏訪南ICまでの区間にあり、標高1015mである。付近にはJR小海線の野辺山駅もあり、こちらはJRで最標高駅である。
中央道の最標高地点付近は、南アルプスや八ヶ岳などの山々に囲まれた海岸沿いや平野部ではなかなか見られない風景が楽しめるので、ドライブにはおすすめだ。ただし、急カーブや急勾配が多いので、運転にはそれなりの注意が必要だ。