「公道レース」は本当に日本経済の“起爆剤”になれるのか? フォーミュラE東京大会・今月末開催で考える

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公道レースは専用サーキットを必要とせず、レースとは無縁の市街地や山間部でも開催できる。そのため、「地方創生の起爆剤」となる可能性を秘めている。

急浮上の公道レース

フォーミュラE(画像:日産自動車)
フォーミュラE(画像:日産自動車)

 公道レースとは、私たちが普段走っている一般道路を使ったカーレースで、日本でもここ4~5年で急速に盛り上がりを見せている。

 公道レースは専用のサーキットを必要とせず、普段レースとは無縁の市街地や山間部でも開催できるため、

「地方創生の起爆剤」

となる可能性を秘めている。

 カーレースは専用のレーシングカーでタイムとスピードを競うもので、世界各地でさまざまなカーレースが開催されている。レーシングカーは一般の乗用車とは異なり、時速200~300kmの高速で走行するために特別に設計されているため、通常は専用のレーシングサーキットを走行する。

 しかし、レースによっては市街地や郊外の住宅地、山間部などので公道レースが開催されることもあり、F1(フォーミュラ1)モナコグランプリのような伝統的な公道レースも数多く存在する。

 だが、日本では公道レースが開催されることはほとんどなく、かつて大正時代に二輪車で開催されて以来、長らく開催されていない。日本では、F1日本グランプリやGT選手権(スーパーGT)など、サーキットを使ったレースイベントが毎年人気を博しているが、道路使用許可の取得や安全なイベント開催など、さまざまな課題があり、普及していなかった。

 しかし、ここ数年はこれらのハードルをクリアした公道レースが数多く開催され、日本のファンの注目を集めている。

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