「公道レース」は本当に日本経済の“起爆剤”になれるのか? フォーミュラE東京大会・今月末開催で考える
公道レースは専用サーキットを必要とせず、レースとは無縁の市街地や山間部でも開催できる。そのため、「地方創生の起爆剤」となる可能性を秘めている。
公道で繰り広げられたラリージャパンの軌跡

次に開催された公道レースは世界ラリー選手権(WRC)の日本戦で、こちらは「ラリージャパン」として2022年、2023年と2年連続で開催されている。
WRCとは、山道や雪道、舗装路などを走破してタイムを競うラリーイベントの世界大会で、約50年の歴史がある。世界の自動車メーカーやプライベートチームが製作したラリーカーが、1年かけて世界各地のコースで競い合うが、そのうちの1戦が日本で開催されている。
日本では2004(平成16)年から2010年にかけて4回のWRCが開催されているが、いずれも未舗装路やスタジアムでの開催で、公道レースは実現されていなかった。そこで関係者の長年の努力とファンの熱意により、2022年にようやく日本初の公道ラリーが開催されることになった。
ラリージャパンは2022年、2023年ともに愛知県と岐阜県にまたがった6市町で開催され、田んぼのある山間部を中心に多くの一般道路がラリーコースとして使用された。
6市町には国内外からラリーファンが集まり、ラリージャパン2023の
・総来場者数:53万6900人
・有料観戦席の来場者数:9万300人
と、大盛況のうちに幕を閉じた。ラリージャパンが地元に与えた経済効果は
「35億~40億円」
と推定され、世界中の動画配信サイトでライブ中継された。ラリージャパンは2年連続の成功を収め、世界的なラリーイベントとして定着しつつある。
ラリーコースを構成する道路は普通の田舎道でも十分であり、公道での開催となれば、第一次産業中心の自治体でも地域振興が期待できるイベントとなる。