日本の自動車メーカーは今すぐ「バッテリーEV」にかじを切るべきだ! 業績絶好調&HVシフトの時こそチャンスである

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日本の自動車メーカーが好調とはいえ、東京オートサロン2024の状況を見ると、BEVはまだラインアップの主力ではなく、開発途上であることがわかる。

日本の自動車産業の底力

EVのイメージ(画像:写真AC)
EVのイメージ(画像:写真AC)

 日本の自動車メーカーの決算が近づいているが、円安という大きな追い風を受けて各社とも絶好調で、過去最高を更新しそうな企業も出てきている。短期的には、日本の自動車メーカーがハイブリッド車(HV)を核にガソリン車も含めたバランスのよい新車ラインアップを投入し続け、国際市場をリードし続けていることが成功の要因だろう。

 2023年は自動車メーカーだけでなく、大手中古車販売会社や保険会社でも不祥事が発生し、業界全体の改善が問われたことは記憶に新しい。そのような状況下で過去最高の業績を達成できることは、日本の自動車産業の底力をまざまざと見せつけられたような気がする。

 コロナ禍を契機に、世界の「社会のあり方」が大きく変化したことはいうまでもない。2020年の春から約1年間、人の活動が最小限に抑えられ、戦争へのエネルギーが減少し、世界中に「青い空」が広がったことは否定できない。

そのため、当時「ブルースカイシンキング」という思考が『フォーブス』誌でも取り上げられ、都市における自動車の利用制限にも議論が及んだ。ブルースカイシンキングとは、制限のないブレーンストーミングのことで、このアイデア発想法では、アイデアが現実に根ざしている必要はない。

 しかし、2022年には欧州で戦火が広がり、2023年には中東で新たな戦争が始まった。世界はもはやブルースカイシンキングどころではなく、多くの人命が失われる非常事態に陥っている。

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