「危険すぎ」「マナー違反」 電動キックボードがいかにネットで叩かれても、マイクロモビリティは経済活性化の有効手段である
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多様な用途と未知の可能性

今後、最も期待されるマイクロモビリティはどのカテゴリーだろうか。その普及には、次のような要因が影響すると考えられる。
・安全性
・地域と一体となったビジネスモデルの形成
・都市部と郊外・農村部で異なる需要
・個人所有以外のシェアリングエコノミー
これを踏まえて、筆者は「手軽」「身近」「楽しい」の順に期待できるマイクロモビリティの代表的なものを紹介する。
●電動キックボード
電動キックボードは、足で地面を蹴って走るキックボードの電動版である。持ち運びに便利な折りたたみ式のものもある。フランスではNVEIと呼ばれる「新種の個人用電動モビリティ」に分類され、コロナ禍以前からパリなどの都市部で需要が高まっていた。日本では2023年の法改正で原付免許が不要となり、かつ車道を走ることができるようになった。また、歩道や路側帯の通行も条件付きで認められている。その話題性と、誰もが入手でき、使えるという点で、普及が期待されている。
●マイクロカー・小型自動運転車
マイクロカーはミニカーとも呼ばれ、ひとり乗りの自動車である。排気量的には原付と同じだが、自動車なので運転には普通免許が必要だ。小型自動運転車は「超小型モビリティ」に属する自動運転EVである。ホンダがジャパンモビリティショー2023に出展したCI-MEVがこれに該当する。これらは、国土交通省も普及に力を入れている。マイクロカーは、物流、配送、介護、観光、カーシェアリングなど、さまざまな用途に活用され、自動車のひとつのカテゴリーになりつつある。
●セグウェイ
セグウェイは、米国のセグウェイが開発した電動二輪車で、左右ふたつの車輪の間に立って乗車する。中央のハンドルを握ることで姿勢を保ち、体重移動で乗り物をコントロールするという斬新なシステムだ。現在、セグウェイは中国企業に買収され、生産を中止してキックボードに移行しているが、日本の自然公園などではセグウェイツアーがあり、人気を集めている。このカテゴリーの将来は不透明だが、観光やレジャーに使えば楽しいし、電動キックボードが公道を走れるようになった今、復活の可能性がないとは断言できない。筆者は、このカテゴリーにささやかな期待を寄せている。
●電動アシスト自転車
電動アシスト自転車はすでに広く普及している。筆者の近所でもよく見かけるし、自転車に乗っているとよくすれ違う。今後も電動アシストが「子どもを乗せて走る」という需要を担っていくだろう。
●バイク・スクーターシェアリング
レンタルバイクは以前から普及しており、オートバイメーカーが運営しているサービスもある。こうした従来型のサービスは、特にバイク好きの間では、今後も需要が続くだろう。トレンドは、EVバイク・スクーターのシェアリングサービスである。都市部に多く、スマートフォンで登録・検索・利用申し込みができる。EVはシンプルなデザイン、小型、メットインタイプなど、誰でも簡単に使えるのが特徴だ。EVと電動キックボードのシェアリング市場は似ている。どちらも今後、気軽に使われるようになるだろう。
●電動スクーター・バイク
オートバイメーカーが販売する電動スクーター・バイクは、基本的に運転免許が必要である。しかし、免許不要で運転できる特定小型原動機付自転車に該当する車両も市場に出回っている。後者はEVシェアリングサービスなどで利用されており、その手軽さから都市部で普及しそうだ。前者のメーカー系電動スクーターは、既存製品に代わって徐々に普及していくことが予想される。