「騒音」「ポイ捨て」「不法侵入」 “観光公害”頻発で地元民うんざり、ライドシェアの導入は本当に効果的なのか?
オーバーツーリズム対策の新展開

国はタクシードライバーの資格取得の効率化も併せて図っていく予定であり、第2種免許取得に係る教習について、4月以降できる限り早期から教習期間を大幅に短縮していくとしている。さらに外国人ドライバーへの積極的な採用を可能とするべく、4月以降に行う第2種免許試験を 20言語に多言語化して実施することを可能とする。
また、ライドシェアへの多様な主体の参画を促すべく、運送の実施主体からの受託により株式会社が参画できることを明確化するとしている。すでにグリーやメルカリなどの事業に携わった青柳直樹氏を代表とするニューモなど、複数の企業が参入を表明している。新たな市場が生み出されることへの経済的な期待感も高まっているといえる。
国内にライドシェアを導入する背景には、大都市におけるタクシー不足だけではなく、
・地方の公共交通空白地域における交通の足の確保
・大型観光地におけるオーバーツーリズム(観光公害)対策
などがある。前者に関してはすでに地方で自家用有償旅客運送が行われており、一定の効果を得ている。
ここでは大型観光地におけるオーバーツーリズム対策としてのライドシェア導入を考えていきたい。国のオーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策にはライドシェアの活用も検討されていた。実際に京都などインバウンドに人気の大型観光地ではタクシー不足が深刻な問題になっている。大阪・関西万博を来年に控える大阪府では早急な導入を国に強く訴えていた。
現在、中国人の母国のインバウンドを対象にした白タク行為が横行している状況にある。事前にインターネットで契約し空港で出迎えるようになっており、料金は中国のカードで決済されるため、実態がわかりにくくなっている。
2023年11月にも中国人の白タク行為が摘発された。利用者は言葉が通じる安心感もあるようだ。インバウンドのなかには
「日本で白タクが禁止されていることを知らない人」
も多い。それだけロスしている市場があるといえるだろう。このような状況を踏まえると、ライドシェアの解禁を急ぐ気持ちも理解できる。