豊洲・千客万来 「交通アクセス悪すぎ」説は本当か
2月1日にオープンした「豊洲 千客万来」だが、交通アクセスは決して十分とはいえないとの声もある。施設に悪影響はないのだろうか。
計画の波乱と遅れ
豊洲市場に隣接する場外エリアを活用した大型商業施設「豊洲 千客万来」が2月1日にオープンした。2018年10月の豊洲市場開場から5年あまり。そんな千客万来だが、「交通アクセス悪すぎ」という声も上がっている。施設に悪影響はないのだろうか。
千客万来は、豊洲への市場移転計画の一環として、業者向けの施設である豊洲市場とは別に計画された。専門店が集積する築地場外市場に倣ったものだ。当初の試算では、2018年の豊洲市場開場と同時に開場し、年間420万人の観光客を見込んでいた。
しかし、計画はすんなりとは進まなかった。2015年、東京都が当初選定した事業者2社が、今後の見通しを懸念して事業から撤退。2016年、再公募の結果、万葉倶楽部(神奈川県小田原市)が選定され、仕切り直しとなった。しかし、豊洲市場の移転延期も重なり、同時オープンは断念された。さらに、コロナ禍による東京五輪の延期も重なり、オープンは5年遅れることになった。
満を持してオープンした施設には、豊洲市場の中卸や築地場外市場の店舗など70以上が入っている。インバウンド需要の高まりもあってか、築地場外市場に比べると純粋な観光施設であり、食のテーマパークでもある。