豊洲・千客万来 「交通アクセス悪すぎ」説は本当か

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2月1日にオープンした「豊洲 千客万来」だが、交通アクセスは決して十分とはいえないとの声もある。施設に悪影響はないのだろうか。

東京BRTvsゆりかもめ

新橋方面のBRTが止まる。新橋方面のBRT停留所。この停留所を利用する人は少ない印象がある(画像:昼間たかし)
新橋方面のBRTが止まる。新橋方面のBRT停留所。この停留所を利用する人は少ない印象がある(画像:昼間たかし)

 訪問前は、新たな交通手段である東京BRTは利用者が多いのだろうと思っていたが、全然多くなかった。これは、ゆりかもめが新橋でJRや地下鉄と直結しているのに対し、東京BRTは少し離れた都営大江戸線の汐留駅寄りにあるためだろう。

 渋滞を考慮しなければ、新橋~豊洲市場前(BRT停留所)間の所要時間は約10分である。渋滞があっても最大20分程度である(あくまで筆者の経験による)。ゆりかもめ新橋駅から市場前駅までは約27分なので、時間的にはBRTが有利だ。それでも利用者が少ないのは、前述のように新橋の停留所が駅から遠いからかもしれない。また、観光路線として定着しているゆりかもめが、観光目的で利用する観光客に好まれていることも理由のひとつだろう。

 そこで、千客万来を訪れていた観光客に、聞いてみたところ

「バス(BRT)よりゆりかもめのほうが時間に正確だと思ったので利用した」
「ゆりかもめは銀座方面から地下鉄にすぐ乗り換えられるので便利だ」
「この後お台場に行きたかったので、往復ゆりかもめを利用する」
「新橋からゆりかもめに乗ったが、帰りはBRTに乗るつもりだ」

との声を得た。

 筆者が聞いた限りでは、「せっかく来たのだから、車窓からの眺めがよいゆりかもめを利用したい」という回答が多かった。また、都心から遠いという点については、「仕事で来るわけではないので問題ない」という意見もあった。

 確かに、ゆりかもめならお台場などの観光スポットも楽しめる。また、豊洲からは地下鉄有楽町線で銀座にアクセスしやすい。逆に新橋からの銀座方面も徒歩圏内(地下鉄銀座線で1駅)であり、都営浅草線で浅草などの観光地にもアクセスできる。

 豊洲市場以外の観光スポットは、このエリアから切り離されているように見えるが、最近では新豊洲駅から少し歩いた「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」は人気を集めている。つまり、千客万来へのアクセス自体は

「悪くない」

のである。

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