熊本市が福岡市に追いつく日 カギとなるのは「公共交通」だ TSMCも追い風、23日「バス・電車無料の日」で考える

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本日12月23日、熊本市でイベント「バス・電車無料の日」が開催される。その名のとおり、地元住民から観光客まで誰でも無料で市内のバスや電車、路面電車に乗ることができる。

普段利用しない層の動員

市街地を走る熊本市電も無料で乗車可能だ(画像:弘中新一)
市街地を走る熊本市電も無料で乗車可能だ(画像:弘中新一)

 では、「バス・電車無料の日」はこれまでにどんな効果をもたらしたのだろうか。詳しく見てみよう。

 熊本市のイベントは、普段公共交通を利用しない人を呼び込む効果があることが証明されている。過去のデータによると、無料の日の公共交通利用者の約4分の1は普段利用しない人たちであり、電車やバスの利便性や魅力を再発見する機会となっている。また、毎月の利用者数を見ると、無料の日実施以降、公共交通の利用者数が増加傾向にあることが確認された。

 さらに、熊本市が2022年度の結果を分析したところ、中心市街地の活気と経済効果が大幅に増加したことがわかった。イベントでは、運行費約1700万円に加え、警備費など約2000万円の予算が投じられたが、この投資が大きなリターンを生んだ。

 市街地を訪れた人たちの消費は、第1回で1億1400万円、第2回で1億5700万円の経済効果を生み出した。これは市の投資額の6~8倍に相当し、無料公共交通が地域経済に大きく貢献していることを示している。

 熊本市の「バス・電車無料の日」は、交通渋滞の緩和やCO2削減に大きな効果を上げている。交通渋滞の緩和は顕著で、2022年12月の無料の日には、2021年12月25日との比較で、速度5km未満の道路延長合計が約20%減少(4922m → 3704m)する結果になっている。

 車両交通量の減少は環境にも好影響を与えている。CO2排出量の削減は約43tと見積もられている。この環境効果を受け、今回のイベント期間中は、市内のシェアサイクルを割引料金で利用できる「チャリチャリ得得キャンペーン」も同時開催される。

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