駅弁パワーは復活できるか? 時刻表をタイムスリップして考える 東日本編【短期連載】令和駅弁ビジネス考(2)

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長年乗客を魅了してきた駅弁。その未来は明るいのか。鉄道と駅弁ビジネスの“交差点”を探り、その可能性に迫る。

関東エリアの駅弁を旅する

祇園のウェブサイト(画像:祇園)
祇園のウェブサイト(画像:祇園)

 次は関東エリアだ。

●総武本線 千葉駅「焼蛤弁当」
 貝を使用した関東の駅弁といえば、深川めしを思い浮かべる人も多いだろう。しかし、深川めしは1987(昭和62)年に誕生した駅弁で、1985年の時刻表にはいまだ登場していなった。歴史でいえば、千葉駅の焼蛤(はまぐり)弁当のほうが圧倒的に古い。

 焼蛤弁当は、万葉軒が1940年の販売開始からのスタイルを守っているクラシックな駅弁である。独特のタレでつけ焼きした焼蛤は、弁当のおかずというより酒のアテにしたいぐらいだ。

●伊東線 伊東駅「いなりずし」
 伊東駅のいなりずしは、1946年創業の伊東温泉「祇園」が、1959年に販売開始した伊東駅初の駅弁である。以降、いなり寿し(祇園寿し)は伊東の名物として定着したそうだ。「行楽 = いなり寿し」という、発売を開始した時代の生活や食糧事情が現代に伝わる駅弁ともいえる。食糧事情が改善した現代においても、旅先の駅弁として食べるいなりずしには、普段食べているいなりずしを超越する何かがあるのではないだろうか。

 ちなみに、1985年の時刻表には、のり巻入いなりずし(450円)、いなりずし(400円)、赤飯おにぎり(350円・250円)とあり、今でもいなりのり巻き詰め合わせ、赤飯おにぎり弁当として受け継がれている。

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