駅弁が大ピンチ! 新幹線速達化&鉄道利用客減少で市場縮小、令和の今後を考える【短期連載】令和駅弁ビジネス考(1)
長年乗客を魅了してきた駅弁。その未来は明るいのか。鉄道と駅弁ビジネスの“交差点”を探り、その可能性に迫る。
駅弁の思い出

日々の生活のなかで、ふと食べたくなるものがある。それは駅弁だ。
正直にいうと、筆者(ネルソン三浦、フリーライター)が駅弁を購入するようになったのは社会人となってからだ。というのも学生時代は、もっぱら青春18切符を利用した旅行が中心であり、駅弁は高価だったのでもっぱら立ち食いそばだった。それが、社会人以降に職場の慰安旅行、友人たちとの旅行、家族旅行で駅弁のお世話になったのは記憶に新しい。
ちなみに、筆者の推しは、崎陽軒の「シウマイ弁当」だ。「シウマイ弁当」との出会いは、友人たちと小田急のロマンスカーに乗って旅行したときである。なぜか幹事が「シウマイ弁当」を持ってきたのだ。経木(きょうぎ)折り箱の香りがほんのり漂う冷めたご飯、シューマイもさることながら、主役とはりあう色とりどりのおかずたちに、1回食べただけでファンとなった。今でも関東に出掛ける時は、必ずといっていいほど購入している。
おいしいだけでなく、何かワクワク・ドキドキさせる魅力が小さな容器に詰まっており、駅弁は旅の小さな玉手箱ともいえよう。