万博シャトルバス運転手「100人以上不足」 ヘルプ求めたくても、地方バス「人員余裕なし」の現実 開催どうなる?

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会場整備費高騰やパビリオン建設の遅れが問題となる大阪・関西万博に新たな難題が浮上している。会場と大阪府内の主要駅などを結ぶシャトルバスの運転士が足りないことだ。

100人以上の運転士不足

大阪・関西万博で運行するシャトルバス用のEVバス(画像:大阪シティバス)
大阪・関西万博で運行するシャトルバス用のEVバス(画像:大阪シティバス)

 会場整備費高騰やパビリオン建設の遅れが問題となる大阪・関西万博に新たな難題が浮上している。会場と大阪府内の主要駅などを結ぶ「シャトルバスの運転士」が足りないことだ。大阪市此花区のJR桜島駅から2025年の万博会場となる此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)を目指す。

 いったん此花大橋を渡って人工島の舞洲へ。そこから夢舞大橋を通り、広さ約390ha、かつて大阪五輪の招致失敗で

「負の遺産」

と呼ばれた夢洲に入る。万博開催中、桜島駅発のシャトルバスが運行するルートだ。

 夢洲では11月末現在で会場のシンボルとなる木造リング(大屋根)の着工率が35%、13ある企業パビリオンのうち8社、日本政府館などの建設が始まっているが、契約の遅れや人手不足で本格的な建設ラッシュに入れていない。ロシア、メキシコなど撤退する国も相次ぎ、万博が成功するかどうかは予断を許さない状況が続く。

 夢洲は南に浮かぶ大阪市住之江区の人工島・咲洲と舞洲を夢洲経由で結ぶ路線バス「コスモドリームライン」が唯一の公共交通機関。これでは

「ピーク日22.7万人」

と予測される来場者を輸送できない。このため、咲洲のコスモスクエア駅まで乗り入れている大阪メトロが夢洲へ延伸し、桜島駅や大阪駅などと結ぶシャトルバスが運行する。

 ところが、桜島駅と結ぶシャトルバスの運転士が

「100人以上不足している」

ことが明らかになった。日本国際博覧会協会はEV(電気自動車)バス70台を導入し、1日最大約1万6000人を運ぶ計画だったが、約180人の運転士が必要なのに対し、大阪府内に路線を持つバス会社から集められそうなのは最大80人しかいない。

 他路線の運転士確保も厳しい状況で、全体の不足数はさらに増える見通し。協会は運転士の確保対象を府内から全国に広げる方針。協会とともに開催準備に当たる大阪府市の万博推進局整備調整課は

「当面はバス業界の状況を見ながら、対応するしかない」

と思わぬ難題の出現に苦慮している。

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