駅弁が大ピンチ! 新幹線速達化&鉄道利用客減少で市場縮小、令和の今後を考える【短期連載】令和駅弁ビジネス考(1)
長年乗客を魅了してきた駅弁。その未来は明るいのか。鉄道と駅弁ビジネスの“交差点”を探り、その可能性に迫る。
複合要因による衰退

一見すると花々しく思える駅弁事情であるが、衰退している面も否定できない。
地方では、廃線や列車本数・鉄道利用客の減少、後継者不足により廃業した駅弁事業者も多数存在する。また、
「2、3時間で目的地に着くのに、わざわざ冷たい駅弁を食べる意味がわからない」
という意見に一理あるように、新幹線の延伸による速達化の影響も大きいだろう。
『ビジネスのヒントは駅弁に詰まっている』(堀内重人、双葉社)によると、駅弁事業者のピークは1956(昭和31)年で、1963年頃までは全国で400社を超えていたが1987年には266社となり、今では
「ピーク時の約4分の1以下」
になっていると考えられている。
駅弁は、種類こそ多く購入時に迷ってしまうほどであるが、その裏側で駅弁事業者は減っているのだ。もはや駅構内でほそぼそと販売するだけでは、経営が成り立たなくなっているといえよう。
駅弁を製造・販売している事業者は、多様な商品開発、経営の多角化、通信販売や駅弁イベントへのシフトといった経営努力により、なんとか生き残っているともいえなくもない。