超高齢社会の現実! 「介護送迎」で事故・トラブルが絶えない根本的理由とは
介護業界の送迎事故が後を絶たない。問題の根本解決に必要なことは何か。
公共交通の介護課題

では次に、介護の送迎を公共交通が担う提案も検証する。
公共交通が介護送迎を担当することについては、「送迎は専任に任せたい」という意見が多数を占め、現場からは歓迎されている。特に「狭い道」での運転はプロドライバーに任せたいという意見が多い。
一方、公共交通の利用者送迎では、次のようなケースに対応する必要がある。
「認知症の利用者様で頻繁に立ち上がる方がおり、運転中普段は寝ていてもあるタイミングで立ち上がり、シートベルトを無理に外そうとしたり立とうとして転倒しそうになるケースがありました」
公共交通のドライバーは運転のプロであって「介護のプロ」ではない。逆もまたしかりである。
他の福祉施設と共同で、介護専門職と公共交通のドライバーとで介護送迎を実施する案もあるが、責任の所在や各施設の利用者特性、家族との会話などから検討が必要だ。
また、介護送迎は「停車時間が長い」のも課題とされる。三菱UFJリサーチ&コンサルティングのリポートによると、介護送迎車の停車時間は
「平均で7.6分、最長では15.9分」
コメントでは、介護・福祉車両を優先車両とする案や、自治体に駐車スペースの確保を求める要望があった。
また、送迎業務の効率化も課題となっており、「朝の事前準備と事前連絡」が重要とのコメントが多く、ICTの活用による送迎業務の短縮が期待されている。