物流ドライバーの熟練テクを軽んじる荷主たち 「下請けの分際で」高齢社長の呆れた放言も、ホンネは「ドライバー様様」の痛々しい現実

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私たちの日常を支えている物流業界。そんな同業界で聞かれる、荷主からの「代わりはいくらでもいる」の言葉。このままでいいのか。

アミューズメント業界の実情

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

「代わりなんていくらもいませんよ、協力会社がなければやっていけません」

特殊輸送サービスに頼るアミューズメント関連企業役員の話、物流業界やトラック輸送と言っても多岐にわたる。一般にはなじみがないかもしれないが、この「特殊輸送」と呼ばれるジャンルも物流であり、私たちの日常の「当たり前」を支えている。

「遊技台の輸送は本当に厳しいのです。当たり前に遊んでるパチンコも、正しく製造された検定機や認定機をその製造、検定のままホールに運んでもらわなければなりません。輸送アクシデントが起きたら、その心配があるような輸送会社を使っては大変なことになります。代わりなんていくらもいません」

 実に興味深い話だ。なるほど、法的な試験を通さなければ遊技台はホール(パチンコ店)に置けない。パチンコ業界の詳しい話は本旨でないため割愛するが、つまり大量の遊技台を設置するにも特殊輸送で運ばなければならない。搬入、輸送、搬出の段階で検定から逸脱する遊技台になってしまったら大変なことになる。それは事故かもしれないし、悪意のある者かもしれない。

「そうです。信用が第一です。協力会社はもちろん、ドライバーのみなさんも信用してお願いしています。物流業界と大きく捉えると「代わりなんていくらもいる」という荷主はいるのでしょうが、実際は本当に支えてもらっている。「代わりはいくらでもいる」どころか、うちみたいに「あなたがたでなければ運べません、よろしくお願いします」という荷主もいるのですよ」

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