「コンテナバブル」崩壊で運賃大幅下落も、海運大手が微動だにしないワケ
コロナ禍による海運業界の歴史的バブルは崩壊し、海運業界は蓄積された資本を活用した事業拡大に乗り出している。持続的な成功の鍵となるか。
船賃の急騰と業績好転

海運業界は、2020年から2021年にかけてバブル状態にあった。
上海航運交易所のデータによると、2021年1月上旬の時点で、上海発米国行きのスポット運賃は40フィートコンテナあたり4019ドルに達し、前年同期比2.5倍、2021年8月には1万1730ドルまで高騰した(192%増)。
これを受け、海運各社は需要増に対応するため追加の船腹を投入した。しかし、港湾の混雑により多くの船が立ち往生する事態に。加えて、コロナウイルス感染拡大による港湾業務の混乱から、各社は優先船積みに追加料金(サーチャージ)を課した。
こうした船賃の高騰を受け、日本郵船、商船三井、川崎汽船など大手海運会社の業績は急回復し、2022年3月期の最終利益は
「約2兆3000億円」
に達した。しかし、2022年には巣ごもり需要が落ち着き、消費が低迷し始めた。その結果、コンテナ運賃は2022年11月に2420ドルまで下落し、バブルはあっけなく崩壊した。
そんな海運業界だが、2024年も厳しい局面に直面するのだろうか。これに対する業界の見方は比較的楽観的に見える。というのも、運賃高騰が始まった当初、業界は高運賃が長引くことはなく、一時的なものだと認識していたからだ。
そして今、海運会社の焦点は、稼いだ資金をどのように投資するかに移っている。特に、日本郵船、商船三井、川崎汽船は、数年間で合計約4兆8600億円を稼ぎ出しており、この資金をどう活用するかが焦点となっている。