鉄道でトラックごと輸送 一世を風靡した「ピギーバック輸送」は2024年問題の助っ人になれるか?

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ピギーバック輸送とは、トラックやコンテナを鉄道で“直接”輸送する方法で、主に欧米で行われているが、実は日本でも以前から試みられていた。日本では国鉄末期の1986年11月に導入された。

「ピギーバック輸送」とは何か

ヨーロッパのピギーバック輸送。貨車にトレーラーが搭載されている(画像:ジョリエット・ジェイク)
ヨーロッパのピギーバック輸送。貨車にトレーラーが搭載されている(画像:ジョリエット・ジェイク)

 日本政府は10月6日、関係閣僚会議で「2024年問題」に対応するための「物流革新緊急パッケージ」をまとめた。

 2024年問題とは、2024年4月から運転業務等の時間外労働に年間960時間の上限が適用されるため、対策を講じない場合、

・2024年:14%
・2030年:34%

の輸送力不足が発生する可能性がある問題で、昨今多くのメディアによって報じられている。

 パッケージのなかでは、ドライバー不足のトラック輸送を船舶や鉄道にシフトさせる「モーダルシフト」の目標が掲げられている。この計画では、10年後に船舶輸送量を5000万tから1億tに、鉄道輸送量を1800万tから3600万tに倍増させるとしている。鉄道輸送量を増やすにはさまざまな方法が考えられるが、今回は過去に注目された

「ピギーバック輸送」

を再度注目したい。

 ピギーバック輸送とは、トラックやコンテナを鉄道で“直接”輸送する方法で、主に欧米で行われているが、実は日本でも以前から試みられていた。日本では国鉄末期の1986(昭和61)年11月に導入された。東京~大阪間で4tトラック2台を貨車に積んで輸送するというものだった。

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