京都市の「観光公害」が止まらない! ホテル客室稼働率“8割超”の揺るがぬ現実、JR西日本の対策は効果あったのか?

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外国人観光客の殺到で混雑が続く京都市で、JR西日本や京都府タクシー協会が緩和策を打ち出している。観光客が最も増える紅葉時期を前に効果が出ているのだろうか。

京都駅のタクシー待ちは緩和の兆しも

京都駅烏丸口から実証運行を始めた乗り合いタクシー(画像:高田泰)
京都駅烏丸口から実証運行を始めた乗り合いタクシー(画像:高田泰)

 外国人観光客が戻ってきたことで混雑が続くのは、嵯峨野線だけでない。2019年末から2022年末までで乗務員が20%以上減ったタクシーは、電話で配車を求めても断られることがあるなど市民の「乗れない悩み」が続いている。

 京都駅烏丸口のタクシー乗り場では、新幹線が到着するたびに相変わらずの長い列が生まれたが、以前よりスムーズに乗車できていた。乗り場で案内していた京都府タクシー協会の係員に聞くと

「今日は観光客が少なめなうえ、車両の入構制限を一部緩和した効果が出ている」

と教えてくれた。

 烏丸口では10月から土日祝日に限り、客待ちするタクシーの入構を従来の1列から4列へ制限なしに拡大している。11月から12月3日までの紅葉時期はこれを平日にも適用する方針だ。

 さらに、9月末から府内のタクシー会社9社が合同で金閣寺行き相乗りタクシーの実証運行を始めた。相乗りタクシーは最大9人が乗車できる。料金は

・大人:2000円
・子ども:1000円

だ。通常のタクシーだと3500円ほどかかるため、ひとりで利用すれば割安になる。土日祝日に1日当たり10便でスタートしたが、11月は平日も含めて1日20便を運行する。

 京都府タクシー協会は

「長蛇の列を見て何とかしたいと思った。実証運行が好評なら継続も考えたい」

と狙いを語る。東京都から遊びに来た60代の夫婦は、

「長時間待つのが嫌だから、乗ってみたい」

と話していた。

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