「線路侵入」「路上駐車」 ネットで嫌われまくる“撮り鉄”がイメージ回復にやるべきこととは

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立ち入り禁止の鉄道用地に侵入してカメラを構えたり、撮影に邪魔だからと樹木を勝手に伐採したり、「撮り鉄」の評判がとても悪い。今回はどうすれば鉄道撮影を「社会的で持続的な存在」にできるか、考える。

全ての経験がいとおしい

JR石北本線(画像:Kawasemi556)
JR石北本線(画像:Kawasemi556)

 北海道東部を走るJR石北本線には、「タマネギ列車」と通称される貨物列車が毎年夏から翌年春にかけて運転される。本数は1日1往復だけ。しかも撮影が可能なのは朝方に走る下り列車の1回限りだ。その1回のために、石北本線を訪れるファンが後を絶たない。

 石北本線の沿線は、秋は燃えるような紅葉に包まれ、厳冬期には豪雪に閉ざされる。列車は、いくつもの峠を越えながら走る。鉄道撮影の舞台として絶好だ。

 加えて、タマネギ列車は「DF200形」という大型のディーゼル機関車がコンテナ貨車の前後に連結され、2両が力を合わせて山道を登る。その様子には迫力があり、目的地を目指し全力で走る姿には、けなげささえ感じられる。

 この列車を撮影するには、一苦労が待ち構えている。寒い朝、登山用の装備に身を固め、暗いうちから落ち葉を踏み締めて登る。沿線はヒグマの生息地で、熊よけの鈴は欠かせない。斜面をよじ登り、岩場に手を掛けて体を起こすと、枝と枝の間にレールが光っているのが目に入る。背景は広葉樹の紅葉と、黄金色のカラマツ。「やった」と思う。

 岩の上に腰を下ろす。静寂のなかに野鳥が鳴きしきっている。すがすがしさと、この山中にはほかに誰もいないのだという感傷がない交ぜになって、旅の感慨が込み上げてくる。そこへ、向こうから真っ赤なDF200が、紅葉を背負うかのようにやって来る……。

 こうして苦労して探し当てた撮影場所には、立ち去りがたいほどの愛着が湧く。そして、この地域全てが好きになってしまう。無人駅のたたずまいも、撮影後に空腹を満たした駅前食堂も、一夜の旅装を解いた旅館も、全てがいとおしい。地元の人との交流があれば、なおさらだ。鉄道撮影は、シャッターを押す一瞬だけで終わるものではない。体に刻まれた旅の経験そのものといってもいいだろう。

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