クルマの中から映画鑑賞 「ドライブインシアター」はなぜ廃れたのか? その原因とブーム再燃の兆しに迫る
- キーワード :
- 自動車
1990年頃をピークに人気を博したドライブインシアター。しかし、その人気は徐々に廃れていった。一体なぜか。
今後のドライブインシアター

コロナ禍でより注目が集まったドライブインシアター。短期的なイベントとして開催され、これからさらにブームが広がるのではないか、と筆者(熊谷透、フリーライター)は考える。
しかし、ビジネスジャーナルの記事「ドライブインシアター、絶滅の危機からブーム再燃?映画館とは違う魅力で大盛況の舞台裏」(2020年9月17日付け)によると、イベント関係者いわく
「現状ドライブインシアターで利益を出すのは難しい」
という。その理由として、
・上映する作品の使用許可を取るのに高額の費用がかかる
・作品の権利関係が複雑で、上映作品を自由に選べないことも多い
・スポンサーがついたり、他のイベントと共催するなどの形が取れないと、採算が取れないこともある
などがある。
ドライブインシアター復活を望む声も多いだろうが、開催に向けてクリアしなければならない課題は多くありそうだ。そう頻繁に開催できるものでもないのかもしれない。だが、いつも当たり前にそこにあるものではないからこそ、ドライブインシアターの特別感がさらに高まるともいえるだろう。
実際、屋外のクルマの中で映画を見るという特別な体験は、ほかには変え難い貴重な経験となる。仮にドライブインシアターが昔のように普及することで、若者による“クルマ離れ”の打開策にもなり得るかもしれない。
時代の変化により一度は衰退してしまったが、徐々に盛り上がりを見せつつあるドライブインシアターに今後も注目していきたい。