ドライブのお供「サンルーフ」 最近すっかり見かけなくなったワケ

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サンルーフ人気は少しずつ衰退し、今や標準装備する車種はほぼ皆無となった。その原因は何だろうか。

“サンルーフ”の魅力

運転席から見上げたサンルーフ景観(画像:写真AC)
運転席から見上げたサンルーフ景観(画像:写真AC)

「サンルーフ」とは、クルマの屋根にある開閉可能なガラスパネルである。車内でくつろぎながら景色を楽しむことができ、車内を明るく開放的にしてくれる魅力的なアイテムだ。

 また、天候や気分に合わせて利用できるのも、サンルーフの特徴である。晴れた日には全開にして風を感じ、星空を眺めたり、都会の高層ビルを見上げたりするといった使い方ができる。悪天候や強い日差しの場合は、日よけを閉じられる。

 さらに、車内の通風を改善して換気をサポートする。特に長時間のドライブや夏季の暑い日には、サンルーフを開けて新鮮な風を取り入れることで、運転者や乗客の快適さを向上させる。この効果は、車内の空気の滞留を防ぎ、快適なドライビング体験を提供してくれる。

 そんなサンルーフだが、国産車として初めて搭載されたのは、1968(昭和43)年発売のホンダ「N360」で採用された手動開閉式サンルーフである。しかし、登場当時は布製キャンバストップだったため、雨漏りしやすかったり、劣化しやすかったりというデメリットを持っていた。

 現代のような電動式ガラスサンルーフは、1987年に同じホンダ車から発売された「初代プレリュード」で搭載されたのが始まりとされている。その後も、数多くの個性的なサンルーフを搭載したクルマが他メーカーからリリースされるようになり、クルマ愛好者にとって欠かせない存在となった。

 ところがその人気が少しずつ衰退するようになり、今やサンルーフを標準装備する車種はほぼ皆無となった。その原因は何だろうか。

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