現役30代タクシードライバーに直撃取材 ぶっちゃけ「ライドシェア」どう思ってる?

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ライドシェア解禁に向けた動きについて、現役タクシードライバーはどう考えているのか。神奈川県を拠点とする、30代ドライバーAさん(某タクシー会社勤務)に話を聞いた。

供給が需要に追い付かず

タクシー(画像:写真AC)
タクシー(画像:写真AC)

 2023年8月19日、自民党の菅義偉(よしひで)元首相が長野市で講演し、訪日外国人(インバウンド)の増加にともない、自家用車を使って有料で客を運ぶ「ライドシェア」の拡大に意欲を示した。

 日本ではあまりなじみのないライドシェアだが、米国などではウーバーやグラブなどのプラットホームを利用した市場がすでにかなり大きく、市民生活に密着している。

 タクシー業界では現在、深刻なタクシー不足(ドライバー不足)が起きている。ある会社では、10分間で15台の依頼のうち1台しかタクシーを配車できなかったという。インバウンドの増加にともない、タクシー需要の高い観光地では特に対応が難しくなっている。需要が供給を大きく上回っているのは明らかだ。この問題の背景には、新型コロナウイルスの影響で高齢のドライバーが大量に退職し、ドライバー全体が2割減という状況がある。

 そこで菅元首相は、この問題の解決策のひとつとしてライドシェアの解禁を提案した。しかし、タクシー業界や与党の一部は、

・安全面
・車両整備

の観点から、今のところ解禁に否定的だ。自民党内には解禁に前向きな意見もあるが、全会一致の方向性は見いだせていない。

 日本ではライドシェアの解禁は進んでいないが、すでに米国や中国では試験段階とはいえ無人タクシーが運行されている。日本がこの市場で世界に後れをとっていることは否めない。

 さて、ライドシェア解禁に向けた動きについて、現役タクシードライバーはどう考えているのか。神奈川県を拠点とする、30代ドライバーAさん(某タクシー会社勤務)に話を聞いた。

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