NHK受信料の未払い、大丈夫? 公用車「カーナビ契約漏れ」はなぜ20年も放置されたのか

キーワード :
,
全国の自治体で公用車カーナビのNHK受信料未払いが累積、最長20年、額は最大2000万円規模に。契約管理の不徹底が自治体予算や車両運用の効率性に影響し、経費透明化の課題が浮き彫りとなっている。

公用車の受信料未払い

NHKのロゴ(画像:写真AC)
NHKのロゴ(画像:写真AC)

 参議院のウェブサイトに掲載された質問第一六五号「公用車のカーナビに係るNHK受信契約の在り方に関する質問主意書」によると、2025年3月以降、全国の自治体で公用車に搭載されたテレビ視聴可能なカーナビに関するNHK受信契約の未締結や受信料の未払いが相次いで発覚している。

 主な事例として、愛媛県では2月に所有する公用車93台で最長15年間の未払いがあり、未払い金額は約812万円に上った。静岡県富士宮市では4月に公用車42台とワンセグ機能付き携帯電話8台の50件で最長14年の未払いが確認された。愛知県新城市では4月、消防車を含む66台で最長19年の未払いがあり、未払金額は約1220万円。豊川市でも未払いがあり、約412万円に上った。

 新潟県村上市では5月、消防車やスクールバス、給水車など42台で未契約が確認され、最長未払い期間は

「20年」

に及ぶ。同月には愛知県高浜市や福井県内の複数自治体でも、NHKと受信契約を結んでいない車両が多数あった。さらに6月には愛知県警の捜査車両47台で約865万円、8月には千葉県浦安市の公用車18台で約244万円、9月には新潟県南魚沼市で公用車68台で613万1000円の未払いが報じられている。

 群馬県はウェブサイトで調査結果を公表しており、テレビ視聴機能付きカーナビを搭載した公用車338台中257台が未契約だった。ワンセグ等機能付き公用携帯電話95台を加えると、未契約による支払額の試算は約2000万円に達する。こうした長期的な未払いは、自治体の予算管理や公用車導入計画に直接的な影響を及ぼす可能性がある。

 背景には、各自治体で契約管理の責任が明確でなかったことや、担当者が交代する際に契約状況が十分に引き継がれていなかったことがある。また、公用車の契約管理が日常業務の優先度で後回しにされやすいことや、手続きの煩雑さも一因である可能性がある。こうした組織的な管理の課題が、長期にわたる未払いの累積を招いたと考えられる。

 全国の自治体や警察組織で公用車カーナビのNHK受信料未払いが相次いでいる状況は、管理体制や認識の甘さが露呈した事例であると同時に、車両導入や運用の効率性、財務面でのリスクも浮き彫りにしている。

全てのコメントを見る