現役30代タクシードライバーに直撃取材 ぶっちゃけ「ライドシェア」どう思ってる?

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ライドシェア解禁に向けた動きについて、現役タクシードライバーはどう考えているのか。神奈川県を拠点とする、30代ドライバーAさん(某タクシー会社勤務)に話を聞いた。

現役ドライバーが感じる現状

全国の18歳以上の男女1000人に行ったライドシェアに関する意識調査(画像:紀尾井町戦略研究所)
全国の18歳以上の男女1000人に行ったライドシェアに関する意識調査(画像:紀尾井町戦略研究所)

 現在「インバウンドが急増している」といわれているが、実際はどうなのだろうか。そこで、Aさんに最近、タクシーの行列や利用者が増えたかどうかを聞いてみた。

「私が営業しているエリア(神奈川県)は比較的田舎なので、それほど利用者が増えたという実感はありません」

エリアによっては、まだ乗客の増加が実感できていないところもあるらしい。では、急増するインバウンド客に対してタクシー不足を感じているのだろうか。

「インバウンドの影響はほとんどありませんが、時間帯(金曜・土曜の18~25時)によっては不足を感じることがあります」

インバウンドの増加がなくても、週末のタクシー配車状況はかなり厳しい。新型コロナウイルスによるドライバーの減少もタクシー不足の一因だろう。

 話題になっているライドシェアの解禁について、Aさんはどう考えているのか。

「正直いって反対です。ただでさえ混雑している駅にライドシェアの車両が待機していたら、さらに混雑してしまいますし、ドライバーとしてはお客さんを失うことになります」

 歩合制で給料が左右されるタクシードライバーにとっては、客の取り合いは避けたいというのが正直なところだろう。タクシー会社同士であれば、客待ちのルールについて意思疎通ができるかもしれないが、そこにライドシェアが加われば、ルールも共有する必要が出てくるかもしれない。

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